バルセロナ旅行 その②
2日目は、バルセロナ郊外にある「コロニア・グエル」からスタートしました。
ガウディのパトロンだったグエル氏が、工場労働者階級の惨めな生活環境を改善し、人間的で健康な生活を送れるようにと、開拓・開発した街です。
写真は、労働者とその家族のために、ガウディによって造られた宗教施設『コロニア・グエル小会堂』です。
写真右の図は、コロニア・グエル小会堂の完成予想図です。
前回にも少し紹介しましたが、サクラダ・ファミリアの設計監理に専念するために、ガウディは他の仕事を全て中断しました。そのうちのひとつが、コロニア・グエル小会堂でした。
写真左の図は、コロニア・グエル小会堂の建物構造を検討するために、ガウディが造った模型です。
この模型の実物がサグラダ・ファミリアに展示されています。
彼は、紐の両端を天井に固定して垂らし、そこに砂袋を吊るして荷重をかけることにより表れたフォルムを基に、複雑な建築形状における必要な構造部材を把握しました。
コロニア・グエル小会堂の内部です。
この規模の建物を支えるには、立派過ぎる柱が随所に設置されています。未完成部分の塔を支えるための柱です。
外側から撮影した写真です。
確かに建築途中のように思えますね。
小会堂の屋上の写真です。
配置されている柱の位置がわかります。
特徴的な形状をしたステンドグラスです。
ステンドグラスは、周辺にたくさん転がっている松ぼっくりの形を模したものです。
冒頭で紹介しましたが、コロニア・グエルは、工場労働者階級の人々に健康的な生活を提供するために開発した街です。
そのためコロニア・グエル小会堂周辺には、今でも当時の建物がそのまま残っています。
この建物の多くは、ガウディの助手によるものです。
当時の工場として使われていた建物です。
当時の工場長の邸宅です。
周辺には、このようにレンガを巧みに組み合わせてデザインされた建物が多く存在します。
構造的にはかなり危険な気がしますが、バルセロナ近郊では地震がないので大丈夫だそうです。
さて、「コロニア・グエル」から電車に乗り、モンセラットを目指します。
『モンセラット』です。
変わった岩の形から「のこぎり山」とも呼ばれています。
岩山ギリギリに建物が建てられています。
ガウディもここを訪れて、建築のインスピレーションを得たと言われています。
こちらは、岩の上に建てられた建物です。
展望レストランのようですが・・・、既に傾いているようにも見えますが、大丈夫なんでしょうか?
11世紀に建築された修道院です。
しかし当時の修道院は、1811年にナポレオン軍に破壊されたため、今見られるものは18~19世紀に再建されたものです。
余談ですが、現地ガイドの方の話では、フランスの英雄「ナポレオン」は、バルセロナでは「嫌われ者」だそうです(笑)。
修道院内部です。
この修道院では、14世紀から続く「エスコラニア」と呼ばれるヨーロッパ最古の少年合唱団が有名ですが、残念ながら夏休み中でした。
少年合唱団の歌が聞けなかったので、ケーブルカーで上から修道院を見ることにしました。
こちらが、上から見た修道院です。