新築ハイツ神戸市 (仮称)灘区畑原ハイツ 着工
弊社で施工する初めての共同住宅が着工しました。
写真は掘削が完了し防湿シートの施工が完了した状態です。
防湿シートを施工することで、建物内への湿気の流入を防いでいます。
防湿シートの上に捨てコンクリートを打設していきます。
打設した捨てコンクリートは、トンボで均していきます。
この時に均しが悪いと、綺麗に鉄筋を組むことができません。
こちらは配筋完了時の様子です。
コンクリート打設完了後に穴を開けると建物の強度が落ちますので、給排水用のスリーブ(青・緑などの円柱状の筒)は、この時点で設置しておきます。
こちらは基礎底盤のかぶり厚を確認している様子です。
鉄筋コンクリートは、アルカリ性のコンクリートで鉄筋を包むことにより、鉄筋が錆びることを防止しているため、建築基準法で鉄筋を包むコンクリートの厚みを厳密に規定しています。その厚みを『かぶり厚』と呼び、各部位によってその厚みは異なり、基礎のかぶり厚は60mmとされています。
本件では、『サイコロ』とよばれる厚さ60mmのスペーサーを鉄筋の下に敷くことにより、必要なかぶり厚を確保しています。
こちらは、ベタ基礎のスラブ部分の基礎配筋のピッチを確認している様子です。
図面に記載のとおり、縦、横とも200mmピッチで配置していることを確認しました。
配筋完了後に、コンクリートを流し込むための型枠を設置します。
型枠が完了したら、いよいよコンクリート打設です。
コンクリートを打込むために利用する「ポンプ車」とアジテータ車 (コンクリートを運ぶ車)が現場に到着しました。
フレッシュコンクリート(生コン)を打設する前に、ポンプ車に富調合モルタル(セメントと水のみを調合したもの)を流し、ホース内の流動性を高めます。
写真は、強度のでない富調合モルタルを基礎には打ち込まず排出している様子です。
コンクリートを打設している様子です。
コンクリート打設の際に注意しなければならない事は、打設時の外気温と天候です。
コンクリートが固まる時間は外気温によって異なるため、打設時の気温によって以下のように規定されています。
◆コンクリート練り混ぜから打込み終了までの時間
外気温 25度未満 ・・・ 120分以内
外気温 25度以上 ・・・ 90分以内
◆コンクリート打ち重ね時間間隔
外気温 25度未満 ・・・ 150分以内
外気温 25度以上 ・・・ 120分以内
コンクリートは、必要な強度を確保するためプラント(コンクリート工場)でセメント、砂、砕石、そして水を厳密に配合して出荷されます。万一、打設中に雨が降りフレッシュコンクリート(まだ固まっていないコンクリート)に雨水(水)が加わってしまうと、各材料の割合が崩れてしまい予定している強度が得られないことになります。
伝票と時計で、全てのコンクリートが規定時間内に打設された事を確認致しました。
ベースコンクリート打設完了後、養生期間を経て、最終工程の立ち上がり部分の型枠を設置していきます。
立上り部分の配筋検査で重要な確認点のひとつに『アンカーボルト』があります。
アンカーボルトは基礎と土台を緊結する金物のため、基礎の中央にズレなく配置する事が大切です。
すべてのアンカーボルトが基礎中央部に設置されていることが確認できます。
ボルト先端がコンクリートで汚れないように、緑の養生テープで養生しています。
施工会社によっては、コンクリート打設後にアンカーボルトを埋め込んでいく「田植え」をする業者もあります。「田植え」の方が手間も時間もかかりませんが、コンクリートが硬化するまでの限られた時間内でミスなく適切な位置に設置することは困難です。
弊社のルールでは、アンカーボルトがミスなく適切に設置されている事を、コンクリート打設までに現場監督、設計監理者、現場担当者の3名でチェックすることになっておりますので、当然ながらリスクの高い「田植え」は行いません。
立上り配筋にも誤りがなければ、最終工程のコンクリート打設です。
ベースコンクリート打設時と同様に伝票と時計で、全てのコンクリートが規定時間内に打設された事を確認致しました。