大阪府枚方市 K様邸(立上りコンクリート打設)
大阪府枚方市 K様邸の基礎立上りコンクリート打設の様子を紹介致します。
まずは立ち上がりの配筋の状況を確認していきます。
ベース筋と同様に建築基準法では、鉄筋を包むコンクリートの厚みが決まっています。
その厚みを『かぶり厚』と呼び、各部位によってその厚みは異なり、基礎立ち上り部のかぶり厚は40mmとされています。
かぶり厚が充分に確保されている事を確認致しました。
こちらも確保されています。
全ての箇所でかぶり厚が充分に確保されていることを確認致しました。
赤〇で囲んでいる金物は、土台と基礎をつなぐ大切な金物『アンカーボルト』です。
阪神大震災の住宅倒壊原因のひとつに、アンカーボルトが適切に設置されておらず、基礎から土台が外れた事が挙げられます。
上述したように、アンカーボルトは基礎と土台を緊結する金物のため、基礎の中央にズレなく配置する事が大切です。
すべてのアンカーボルトが基礎中央部に設置されていることを確認しました。
施工会社によっては、コンクリート打設途中にアンカーボルトを埋め込んでいく「田植え」をする業者もあります。「田植え」の方が手間も時間もかかりませんが、コンクリートが硬化するまでの限られた時間内でミスなく適切な位置に設置することは困難です。
当然ながら弊社では、リスクの高い「田植え」は行いません。
また、アンカーボルトにコンクリートが付着しないように、全てのアンカーボルトにテープを巻いて養生しています。
かぶり厚、アンカー設置位置に問題がなければ、いよいよコンクリート打設です。
アジテータ車 (コンクリートを運ぶ車)が到着しました。
伝票で時間管理を行います。
工場出荷時間が14:36分です。
時計が到着時間です。
当日の気温を撮影したものです。
ベース打設時同様に気温により、時間管理を行います。
◆コンクリート練り混ぜから打込み終了までの時間
外気温 25度未満 ・・・ 120分以内
外気温 25度以上 ・・・ 90分以内
◆コンクリート打ち重ね時間間隔
外気温 25度未満 ・・・ 150分以内
外気温 25度以上 ・・・ 120分以内
当日の外気温は22度、天候は曇りでした。
やはり前回同様に、強度のでない富調合モルタルを基礎には打ち込まず排出します。
このような基本的な作業を各工程において遵守する事が、良い建物造りに必要不可欠なものと考えております。
いよいよ打設開始です。
写真は、ポンプ車でコンクリートを型枠内に流し込んでいる様子です。
立上り部分のコンクリート打設は、ベース部に比べてコンクリートが充填し難いため、コンクリート棒型振動機(バイブレーター)を60cm間隔で挿入して、充填の精度を高めていきます。
充填したコンクリートの天端をコテで均していきます。
時計が打込終了時間15:33です。
1台目のフレッシュコンクリートは、練り混ぜから打込終了まで約1時間で、規定時間内でした。
現場に2台目のアジテータ車 (コンクリートを運ぶ車)が到着しました。
同じく、伝票と時計で時間管理を行います。
工場出荷時間が15:17分です。
時計が到着時間15:42ですから、コンクリート打ち重ね時間間隔も問題ありません。
先ほどと同様の手順で打設していきます。
全てのコンクリートの打設が完了しました。
完了時間が16:05ですので、練り混ぜから打込終了まで約48分で、規定時間内でした。
2020年4月27日の全景です。