新築一戸建宝塚市 レスピラーレ仁川高丸B号地 基礎配筋
打設した捨てコンクリートが乾燥した様子です。
先日も記載致しましたが、捨てコンクリートは構造耐力には影響を与えるものではありません。
しかしこの時点で丁寧な施工をしていなければ、次の重要な工程に影響を与えますので、とても大切な意味を持ちます。
本件では、掘方捨コンとも丁寧に施工されていることが解ります。
写真では少し確認しずらいですが、コンクリートの上に黒のラインが引かれています。
これは基礎の配置を表したラインで、建築用語では「墨出し」と呼びます。
先程のラインを基に、鉄筋を組んでいきます。
鉄筋が組み上がったら、配筋検査を行っていきます。
こちらは基礎のかぶり厚を確認している様子です。
アルカリ性のコンクリートで鉄筋を包むことにより、鉄筋が錆びることを防止しているため、建築基準法で鉄筋を包むコンクリートの厚みを厳密に規定しています。その厚みを『かぶり厚』と呼び、各部位によってその厚みは異なります。
基礎のかぶり厚(土に接する部分)は60mmとされています。
本件では、『サイコロ』とよばれる厚さ60mmのスペーサーを鉄筋の下に敷くことにより、必要なかぶり厚を確保しています。
こちらは鉄筋のピッチを確認している様子です。
図面に記載のとおり、縦・横とも200mmピッチで鉄筋を配置していることを確認致しました。
隅部(コーナー)鉄筋の重複寸法を確認している様子です。
これを建築用語では、「重ね継手」と呼びます。
構造的に鉄筋の継手部分は弱くなるため、重ね継手の寸法も設計上で「40d」と厳密に定めております。
「d」とは鉄筋の太さの記号です。
写真の鉄筋は、D13(13mm)の鉄筋のため、40×13mm=520mmとなります。
重ね継手が520mm以上確保されていることを確認致しました。
特に荷重の掛かることが想定される隅部には、補強の鉄筋を斜に配置し、コンクリートを厚く打設し強度を増す「ハンチ」を設ける設計を採用しております。
建築施工ミスを無くすための方法の一つとして、多くの人の目で現場をチェックすることが重要です。
弊社の配筋検査では、まず施工者が確認した後、現場監督、設計監理者、瑕疵保険検査員、売主工務担当者の目でチェックを致します。
これだけ多くの目でチェックすることにより、ミスを無くすだけでなく、現場に独特の緊張感が生れ、良い結果を招いております。
平成27年9月18日の全景です。