新築一戸建枚方市 レスピラーレ津田駅前 D号地 立上り配筋検査
レスピラーレ枚方津田駅前 D号地の立上り配筋検査の様子を紹介致します。
敷地形状の関係上、本件の基礎は一般住宅の倍の高さがある基礎を採用しています。
そのため施工には非常に手間が掛るのですが、床下スペースが広いため、メンテナンスやリフォームには有利になります。
基礎立上り部の配筋検査は、家造りにとって重要なポイントになります。
しかし残念なことに、現時点で『建築確認申請指定検査機関』や『住宅瑕疵担保履行法による瑕疵保険加入』の検査項目にはなっておりません。
弊社では、コンクリート打設後には検査できない「基礎立上り配筋検査」を重要視し、設計監理者が打設前に厳しく検査を行っております。
その主な検査内容の一つは、アンカー検査です。
『アンカー』とは、家の基礎と土台を緊結するために利用される金物のことです。
「配置に誤りがないか」、「抜けがないか」、「適切な位置に取付けられているか」などの項目を全数検査します。
次に「かぶり厚」の検査です。
「かぶり厚」とは、鉄筋にかぶっているコンクリートの厚みのこと、写真の矢印部分の距離のことをいいます。
鉄筋コンクリートの耐用年数に直結する「かぶり厚」は、建築基準法によって厳格に決められております。
基礎立上り部のかぶり厚は、「40mm」と定められています。
本件の場合、写真に黄丸で記した「ドーナッツ型スペーサー」を使用して適切なかぶり厚を確保しております。
「鉄筋コンクリートの耐用年数に直結する」と上述しましたが、その理由を簡単に説明します。
鉄筋コンクリートとは、鉄筋を「アルカリ性」のコンクリートで覆うことにより鉄筋を錆びから守っています。
万一、鉄筋が錆びてしまうと、コンクリートが剥がれ落ち(爆裂現象)、本来の耐力を失ってしまいます。
地下道やトンネルなどでコンクリートが剥がれ、鉄筋が剥き出しになっている様子をご覧になられた方もいらっしゃることでしょう。
左のイラストは鉄筋コンクリートの断面部分です。
イラストにあるように、アルカリ性のコンクリートは空気中の二酸化炭素に触れることにより中性化していきます。
中性化したコンクリートが鉄筋に到達すると、鉄筋が錆びるリスクが高まります。
鉄筋に到達する期間を遅らせるために、適切なかぶり厚を確保することが非常に重要になるのです。
本件では、適切にかぶり厚が確保されていることを確認致しました。
2015年11月24日の全景です。