新築一戸建神戸市 レスピラーレ灘区畑原通B号地 断熱検査
断熱工事の様子を紹介致します。 適切な断熱施工がされた住宅は、外気温の影響を受けにくい室内環境を保つことができます。それにより住まう方にとっての「快適性」は勿論、無駄な冷暖房費を抑える「省エネ」にも大きく影響します。 逆に断熱施工が不充分な住宅では、外気温の影響を受けやすいため、「夏暑く、冬寒い」環境となります。当然冷暖房費は高くなり、且つ壁面で温度差が生じるため結露やカビが発生する可能性が高まり、最悪の場合には住む方の健康面を損なう恐れもあります。 では「適切な断熱施工」とは、どのような点に注意すればよいのでしょうか?
左のイラストは、弊社の建物の外壁内部の構造です。
大雑把にいうと、外から室内に向けて、外壁(サイディング)⇒空気層(通気層)⇒断熱層(グラスウール)⇒防湿層⇒内壁(プラスターボード)の順で構成されています。
断熱材として用いられるグラスウールは熱の伝わりにくい材料です。参考までに材料別に熱の伝わりやすさ(熱伝導率)を記載します。
<材料の熱伝導率> [W/(m・K)]
・アルミニウム ・・・ 210
・鋼材 ・・・ 45
・コンクリート ・・・ 1.6
・板ガラス ・・・ 1.0
・水 ・・・ 0.59
・木材 ・・・ 0.12
・グラスウール ・・・ 0.047
この数字を見るとグラスウールが熱を通しにくい材料であることがわかります。
グラスウールには、大きな断熱効果がありますが、施工されたグラスウールの品質を低下させないことも重要です。
グラスウールの天敵は湿気(水)です。
熱伝導率が高い水がグラスウールに付着することにより、グラスウールの断熱性能が著しく低下させてしまいます。
人が生活をすると、キッチンや浴室、暖房器具類などから湿気(水蒸気)が発生します。その湿気を多く含んだ空気を壁内に侵入させないために、室内と断熱層の間に防湿層を設けることが重要です。
一般的に使用されるグラスウールには、予め防湿シートが施されていますが、そのシートを隙間なく施工することが大切です。
隙間があると、そこから断熱層へ湿り空気が流入し、グラスウールの断熱性を低下させてしまいます。
窓廻りなどの小さい隙間では、既製のグラスウールを現場加工する必要があります。その際には、防湿シートをカットしますので、「気密テープ」を用いて隙間を無くす必要があります。
断熱検査で、設計監理者からの指摘を受けて、現場監督が気密テープの補強を行っている様子です。
こちらは、柱と窓の間に生じた隙間です。
大工さんがグラスウールを細かくカットして充填してくれていますが、この状態で理想の断熱効果は期待できません。
そこで設計監理者とも相談し、この隙間部分にはウレタンを充填することに変更しました。
こちらがウレタンを充填した時の様子です。
人の手が入らないような特に細い箇所には、ウレタンを充填する事により隙間が生じずに、断熱効果が得られやすいと考えられます。
2017年5月18日の全景です。