新築一戸建西宮市 レスピラーレ苦楽園三番町 基礎工事
レスピラーレ苦楽園三番町の基礎工事の様子をお伝え致します。
基礎の掘削と捨てコンクリート打設が終わったところです。
写真でもわかりますが、道路から約3.5mの高低差があるので、一つ一つの作業が大変です。
建物建築予定配置が申請通りで間違いないかを、設計監理者と現場監督が確認している様子です。
間違いがあると計画が大きく変わってしまいますので、慎重に計測を行います。
間違いがない事を確認し次の工程である基礎配筋へ進みます。
通常は基礎ベース部分と立ち上がりの2回に分けて施工していきますが、今回は宅地内の高低差が大きいので、深基礎部分、基礎ベース部分と立ち上がりと3回に分けて施工してきます。
写真は、深基礎部分の配筋の様子です。
反対側から見た様子です。
深基礎部分の型枠の高さが3m程度あります。
ちなみに一般的な戸建ての場合の型枠の高さは70~90cm程度です。
深基礎部分の打設完了後の様子です。
深基礎の打設が完了したら、基礎内部に土を埋め戻し建物内の高低差を解消します。
ここから2つ目の工程、基礎ベース部分を施工していきます。
深基礎を埋め戻した後、砕石で締固め、防湿シートを施工した上にベース部分の配筋をしていきます。
鉄筋コンクリートは、アルカリ性のコンクリートで鉄筋を包むことにより、鉄筋が錆びることを防止しています。
そこで建築基準法で鉄筋をは、包むコンクリートの厚みを厳密に規定しています。その厚みを『かぶり厚』と呼び、各部位によってその厚みは異なり、基礎のかぶり厚は60mmとされています。
本件では、『サイコロ』とよばれる厚さ60mmのスペーサーを鉄筋の下に敷くことにより、必要なかぶり厚を確保しています。
こちらは、上下水道用の配管を基礎立上りで抜くためにスリーブ(鉄筋コンクリートを貫通する孔)設置している様子です。
スリーブ廻りは、適切に鉄筋で補強されています。
こちらは、ベタ基礎のスラブ部分の基礎配筋のピッチを確認している様子です。
図面に記載のとおり、縦、横とも200mmピッチで配置していることを確認しました。
こちらは、立ち上がり部分の基礎配筋のピッチを確認している様子です。
やはり図面に記載のとおり、縦、横とも200mmピッチで配置していることを確認しました。
配筋に誤りがない事を確認し、いよいよコンクリート打設です。
現場には、アジテータ車 (コンクリートを運ぶ車)で運ばれたコンクリートを打込むために利用する「ポンプ車」を設置しています。
フレッシュコンクリート(生コン)を打設する前に、ポンプ車に富調合モルタル(セメントと水のみを調合したもの)を流し、ホース内の流動性を高めます。
写真は、強度のでない富調合モルタルを基礎には打ち込まず排出している様子です。
アジテータ車で運ばれてきたコンクリートを打設している様子です。
コンクリート打設の際に注意しなければならない事は、打設時の外気温と天候です。
コンクリートが固まる時間は外気温によって異なるため、打設時の気温によって以下のように規定されています。
◆コンクリート練り混ぜから打込み終了までの時間
外気温 25度未満 ・・・ 120分以内
外気温 25度以上 ・・・ 90分以内
◆コンクリート打ち重ね時間間隔
外気温 25度未満 ・・・ 150分以内
外気温 25度以上 ・・・ 120分以内
コンクリートは、必要な強度を確保するためプラント(コンクリート工場)でセメント、砂、砕石、そして水を厳密に配合して出荷されます。万一、打設中に雨が降りフレッシュコンクリート(まだ固まっていないコンクリート)に雨水(水)が加わってしまうと、各材料の割合が崩れてしまい予定している強度が得られないことになります。
伝票と時計で、全てのコンクリートが規定時間内に打設された事を確認致しました。
コンクリートの打設が完了した様子です。
ベースコンクリート打設完了後、養生期間を経て、最終工程の立ち上がり部分の型枠を設置していきます。
現場監督が最終確認を行っている様子です。
立上り部分の配筋検査で重要な確認点のひとつに『アンカーボルト』があります。
アンカーボルトは基礎と土台を緊結する金物のため、基礎の中央にズレなく配置する事が大切です。
すべてのアンカーボルトが基礎中央部に設置されていることが確認できます。
ボルト先端がコンクリートで汚れないように、緑の養生テープで養生しています。
施工会社によっては、コンクリート打設後にアンカーボルトを埋め込んでいく「田植え」をする業者もあります。「田植え」の方が手間も時間もかかりませんが、コンクリートが硬化するまでの限られた時間内でミスなく適切な位置に設置することは困難です。
弊社のルールでは、アンカーボルトがミスなく適切に設置されている事を、コンクリート打設までに現場監督、設計監理者、現場担当者の3名でチェックすることになっておりますので、当然ながらリスクの高い「田植え」は行いません。
立上り配筋にも誤りがなければ、最終工程のコンクリート打設です。
写真は、立上りコンクリートを打設している様子です。
ベースコンクリート打設時と同様に伝票と時計で、全てのコンクリートが規定時間内に打設された事を確認致しました。
養生期間を経て、型枠を解体しました。
こちらが基礎工事完了後の様子です。
難易度の高い基礎工事ですが、設計監理者、現場監督、そして基礎屋さんのお蔭で、素晴らしい基礎になりました。