レスピラーレ走谷C号地 (基礎 立ち上りコンクリート打設工事)
レスピラーレ走谷C号地の基礎立上りコンクリート打設の様子を紹介致します。
まずは立ち上がりの配筋の状況を確認していきます。
赤〇で囲んでいる金物は、土台と基礎をつなぐ大切な金物『アンカーボルト』です。
阪神大震災の住宅倒壊原因のひとつに、アンカーボルトが適切に設置されておらず、基礎から土台が外れた事が挙げられます。
アンカーボルトは基礎と土台を緊結する金物のため、基礎の中央に配置する事が大切です。
すべてのアンカーボルトが基礎中央部に設置されていることが確認できます。
施工会社によっては、コンクリート打設後にアンカーボルトを埋め込んでいく「田植え」をする業者もあります。「田植え」の方が手間も時間もかかりませんが、コンクリートが硬化するまでの限られた時間内でミスなく適切な位置に設置することは困難です。
弊社のルールでは、アンカーボルトがミスなく適切に設置されている事を、コンクリート打設までに現場監督、設計監理者、現場担当者の3名でチェックすることになっておりますので、当然ながらリスクの高い「田植え」は行いません。
ベースコンクリートの際にも確認を行いましたが、立上り部のかぶり厚さを確認している様子です。
かぶり厚が40mm以上確保されていることを確認致しました。
また、基礎の全幅が設計図通りであることを確認致しました。
コンクリート打設前のアンカー位置と高さを最終調整している様子です。
立ち上り配筋の確認が終了したら、コンクリート打設に入ります。
前回も説明しましたが、コンクリートが固まる時間は外気温によって異なるため、打設時の気温によって以下のように規定されています。
◆コンクリート練り混ぜから打込み終了までの時間
外気温 25度未満 ・・・ 120分以内
外気温 25度以上 ・・・ 90分以内
◆コンクリート打ち重ね時間間隔
外気温 25度未満 ・・・ 150分以内
外気温 25度以上 ・・・ 120分以内
今回は外気温25度未満の時間を採用します。
フレッシュコンクリートを打設する前に、ポンプ車に流す強度のでない富調合モルタル(セメントと水のみを調合したもの)は基礎に打ち込まず排出します。
準備が整ったら、いよいよコンクリート打設開始です。
アジテーター車で運んできたフレッシュコンクリートをポンプ車へ送ります。
送られたフレッシュコンクリートは、ホース先端から排出され、必要な場所へ打ち込まれていきます。
打ち込まれたフレッシュコンクリートに棒形振動機(バイブレーター)を使って振動を加え、型枠の隅々までコンクリートが充填し、密実に仕上がるようにします。
専用の道具を使用し、型枠内に打ち込んだコンクリートを空気(気泡)を抜いていきます。
上述した時間管理は、アジテータ車 (コンクリートを運ぶ車)のコンクリート納入伝票で行います。
この伝票では、練り混ぜ時間が「14時55分」、打ち込み完了時間が「15時50分」のため、『コンクリート練り混ぜから打込み終了までの時間』に55分を要したことが確認できます。
規定時間内にコンクリートが打設された事を確認致しました。
打設完了後、アンカーに付着したコンクリートを丁寧に拭き取っている様子です。
2019年1月16日の全景です。