レスピラーレ走谷D号地(地盤調査・改良工事)
レスピラーレ走谷D号地が着工しました。
最初の工程は、地盤調査「スウェーデン式サウンディング試験(SWS試験)です。
『スウェーデン式サウンディング試験』とは、地盤に対し荷重を50Nから1KNと段階的に増加して、ロッド貫入量を計測し、それ以後はロッドを回転させて半回転ごとの貫入量を計測し、地盤強度の判断材料とする試験です。
計測ポイントは建物の4隅と中心の5つ。
予め写真のように、目印をつけて行います。
写真が調査の様子です。
以前は人力でロッドにつけられたハンドルを回転させて、貫入量の測定を行っていましたが、人力の誤差をなくし、より正確な数値を求めるために、最近ではこのような機械を利用することが一般的です。
50cm以深を調査するため、ロッドを何本も継ぎ足して、深い部分の地耐力を調査していきます。
一定の地耐力のある層(支持層)に到達すると、ロッドが空回りをはじめ、貫入できなくなります。
この一連の調査によって得られた結果を基に、地盤改良の要否を判断します。
地盤調査の結果、家を建てるために必要な地耐力が備わっていないことが判明したため、改良を行うことになりました。
弊社ではソリディ工法という改良方法を採用しております。
写真は使用する改良剤です。
従来は、不同沈下を起こした家などを地盤から持ち上げて水平状態に是正するために用いられていた工法です。
この工法では、セメックスA(酸化カルシウム、酸化アルミニウム等)とセメックスB(消石灰、無水石膏)という材料を利用します。
この材料と水を大きなバケツに入れ撹拌し、2種類の薬液を作ります。
薬液は写真のように別々に撹拌します。
というのも、セメックスAとBを混合すると、数秒で固まってしまうからです。
別々に撹拌した薬液を写真の機械で吸い上げます。
薬液はロッド内で初めて混合され、ロッド先端から地中へ放出されます。
写真はロッド先端を地中に沈めている様子です。
この状態で、地中へ薬液を注入していきます。
軟弱層へ薬液が充填されると、逃げ場を失った薬液が地上へ放出されてきます。
セメックスA、Bが混合され硬化したことにより、地中を持ち上げるほどの強度がでています。
写真ではわかりにくいですが、土が薬液に押し上げられ、地割れを起こしている様子です。
合計12箇所で改良剤を注入を行い、地盤改良が完了しました。